北海道新幹線に要求される安全性と耐久試験の詳細
北海道新幹線が開通する前にこなす数々の試練。
安全性を少しでも高めるために、少しの不安さえもきっちりと解消されるように試運転を重ねています。
皆の夢を乗せて走る、北海道新幹線の裏側を少しだけお教えしちゃいます。
東北新幹線の終着地点、新青森駅から発着する北海道新幹線は2015年3月に開業、一部開通をします。
青森県民、北海道民だけではなく、東北地方、はたまた日本国内の鉄道ファンが期待に胸膨らませています。
新幹線と言うと高速で走る鉄道、というイメージが強いですが、高速で走る分事故の規模も大きくなります。
未然に防げる事故を見ぬくべく、日本の国土交通省は鉄道、新幹線の安全性の基準を定めています。
しかも寒い地域で運転をする北海道新幹線には、より安全を確保すると同時に、本州と北海道を結ぶ青函トンネル内での事故の想定、事故時の避難経路の確保などを最大限検証する必要があるのです。
北海道新幹線は2014年から「試運転」という名の、安全試験を数多く行っています。
北海道と本州を繋ぐ青函トンネルは1988年に開業されていますが、実は当時にはすでに新幹線に対応するべく、設計、施工をされていました。
つまり1988年よりも前から新幹線への対応を視野に入れて、計画されていたのです。
これって凄いことです。
2014年に試験運転を開始し、苦節26年の時を経て、初めてトンネルを新幹線が通り、設計に携わった夢が実現したというわけです。
青函トンネルは新青森から新函館北斗までの約149Km中の54Kmもあります。
青函トンネル内は新幹線の他、在来線、貨物も通るのですが、線路を共用する為、3本レール(三線軌条)になっています。
この3本レールになっている為、共用しても問題ないか、事故などの時は安全に非難出来るかなども併せて検証されています。
青函トンネル内は、新幹線が時速200Kmで走れる様に設計されてきましたが、早く走れば走るほど、トンネル内の風圧が高くなります。
貨物列車との共用があるため、青函トンネル内で新幹線と貨物列車がすれ違うと高い風圧が起こり、重心の高い貨物列車の揺れが大きくなり、脱線の原因になる可能性があるのです。
青函トンネル内は地下のため、気温は一定で、常に+温度ですが北海道と青森は冬場には外気温がマイナス10度を下回る日などはしょっちゅうありますが、この気温差すらも危険問題の一つになっています。
冷やしたコップにいきなり熱湯を入れればヒビが入ってしまうように、新幹線のボディやガラス面などにも悪影響がないか検証中だそうです。
どんな些細な問題点もしらみ潰しの様に解決していかなくてはなりません。
すでに走行試験を60回以上来ない、これから夏場の試験に入り、更に今冬も数々の試験を経て来年の3月のデビューに備えるようです。
何百人もの人を夢を希望を乗せて走るのですから。
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